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2024年11月24日
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「MIST」

2009年10月09日
ジャンル:乙女向けビジュアルノベル
DL:vector
制作者:シナリオ/関口葉月様 グラフィック/ぐれ
攻略:おまけページ→text→攻略チャート




 紹介
「どうぞ」

差し出された白いカップに、赤い液体がゆらめいていた。


数秒、その赤に視線を落とす。甘さの中に酸味を含んだ、強い香り。
特に意識せず顔を上げると――彼は、静かに見つめ返してきた。
なのにどうしてだろう、その表情が読み取れない。

「さあ。……お嬢様」

このひとは、だれだった、だろう。


>以上紹介文より転載


 レビュー

ぼんやりとした視界。ぼんやりとした自己感覚。
現実と夢の境さえ忘れさせる酔いの世界を、
貴方は、受け入れるか、拒むのか、


さて、
定期的に変な煽り文を入れたがるレビュワーの悪い癖は目下治療中と致しまして、
ぼんやりとした雰囲気がなんともプレイしていて心地良い、そんな作品です。


主人公はアリスという名の女の子。上の画像の立ち絵の子です。
今作の題名にある『MIST』、霧は、彼女の人形じみた無表情と視界の不具合(画面がぼやけています)を指しているようです。目覚めてはすぐに何かを飲まされ眠りに落ちる……そんな繰り返しの末、既に彼女はだいぶ人として何かが崩れかけています。
夢と現実が倒錯している様など見ていて実に痛々しいです。

乙女向け作品という事で、相手男性キャラが二名おります。
彼らの言葉の端から事の真意を探っていくのがプレイの正道なんですが、逆に耳を塞いで目を閉じて夢の中へ自ら沈んでいくのも一興です。
意外と物語としてはアッサリした感じなんですが、夢と現実、二方向に伸びて絡みあう作品の構成が面白かったです。二つを味わって一つの物語ができあがります。
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「そこに座って」

2009年10月06日
ジャンル:"脱出"することが目的のゲーム
DL:ふりーむ。
制作者:kanoguti

人と椅子


 紹介

閉じ込められちゃいました。

椅子だけがある、明るい部屋から"脱出"することが目的のゲームです。

※かなりの短時間でクリアできます。


>以上紹介文より転載


 レビュー

まず一言。
ゲームを起動すると突然雑音が響きますのでビックリするのが嫌な人は注意してください。


画像から歪な雰囲気を漂わせる今作。
プレイしてみると……やはり想像通り不気味な印象を受けますね。
簡素なタッチで描かれた室内の様子や、マウスを当てた場所しか見えない演出(画像の丸)など。
不気味だけど、なぜか興味がわいてしまい、恐々見てしまう……そんなふうに自然とプレイヤーを引き付ける雰囲気が用意されています。


かなり短い作品なので、内容については省略。
しかし、プレイした後ついつい「やられたな…」と天井を仰いでしまう作品でした。言葉少なく描かれている為、こちらの想像が追いつきません。心構えを置く前に内容を示されてしまい、久々に欝ゲーでダメージを受ける事に……。
その後、紹介文を読み直し("脱出"することが目的のゲーム)という部分を見てニヤニヤしてしまいました。
上手く作られた良作です。普通に完敗しました。

「明日なんて来なければいい」

2009年10月05日
ジャンル:1匹の子猫が「死」を受け入れるまでのお話。
DL:ふりーむ。
制作者:みれ




 紹介
1匹の子猫が「死」を受け入れるまでのお話。

内容はとても暗いです。
暗いのが苦手な方は気分を悪くされる恐れがあるのでプレイしないでください。
怖いのが苦手な方は先にチップセットのフォルダの中とか見ちゃってください。

総プレイ時間は10分にも満たないと思います。


>以上紹介文より転載


 レビュー

少しホラーちっくなツクール製の欝ゲーです。

内容としては、紹介文一行目の通り。
欝ゲーといっても人間的なドロドロしたネガティブ性は殆ど描かれていなくて、どこか不思議さを感じさせる不幸な物語という感じです。
「結局どういう話だったの?」と考えていくと消化不良をおこすので、なんとなくプレイするのが一番だと思います。私としては細かく描かれなかった所が逆に好感触でした。


あと、今作が楽しめたら同作者様が公開されてる動画の方もオススメ。
三分程で終わるお手軽なものです。

→→傷付いた男と、心優しい竜のお話。【絵本】(ニコニコ動画)


「Normalize Human Communication」

2009年10月03日
ジャンル:死ぬかもしれない女の子の遺影を撮るだけの、地味な物語。
play:作者様HP
DL:移植予定はある?
制作者:吉村麻之
補完:裏話のような何か




 紹介
2009年7月~8月に公開のVisual Flash Novelです。
死ぬかもしれない女の子の遺影を撮るだけの、地味な物語。

略称は、『のまひゅ』。舞台は、新横浜。

読了には2時間程度かかります。


>以上紹介文より転載


 レビュー

「のまひゅ」こと「Normalize Human Communication」。難病を患う女の子の遺影を撮る物語。


内容としては、
アマチュアカメラマンである主人公はとある縁から女の子に撮影を依頼されます。後々それが病気によって死ぬかもしれない彼女の、「遺影」となりうる写真だという事を彼は知り……
というもの。


「脱・泣きゲー」といった感じの作品でしょうか。
そういった物語が好きな方に向けられた作品である事は間違いありませんが、どこか"らしくない"、予想の他所をいく、そんな作りです。この言い方は若干大げさな気もしますが、嘘はないです。どちらかというとこの手の作品が、難病要素を持った物語が好きではない私としても興味深く楽しませて頂きました。


けして独自色の強さはありません。
欝ゲーやらあれやこれや跋扈蔓延る現在、どうしても幾らかの人は「ぬるい」と感じてしまいます。それは仕方がありません。この作品のどの要素・狙いを持ち出しても既に多くの人が手をつけたものです。

ただ、この作品が大衆向けだという事を考えると……これは良い一歩だと思います。
どなたにでもオススメできる(≠フリーゲーマー全員)作品として軸足をしっかり置きながら、一歩外へ踏み出した感じです。それはもう闇の住人や遊牧民が見れば笑ってしまうぐらい小さな一歩ですが、呼び込める人の多さや新たな風を吹かせる力強さを思うと、馬鹿にはできない素晴らしい一歩です。


さらに言うと、この作品は軽く二三歩踏み出してしまおうと思えばできていた筈だと思います。
例えば……写真雑誌の編集長のコメントとか、大事な所で表現たらしく自分の感情を挟んでくる主人公とか、長すぎる裏話とか、他多数。どうも物語とは別の次元から作者の手がニョロニョロ伸びてきてプレイヤーを思い通りに誘導しようとする、そんなような言葉の多さ、鬱陶しさが作品の各所にありました。この辺りをもう少し行儀良くして、物語になじむ形で忍ばせておいた方が作品として清かったのでは、と私などは思わずにはいられません。

でも、きっとこのような表現を望む人は沢山います。必要とする人も。
そういった方達を抱き寄せる判りやすさなんだと考えれば、これもまた素晴らしい点の一つなんだと納得がいきます。
作品として優れている事も大切だけど、多くの人の心に響く作品である事も大切です。
最近私もそれに気づかされました。



こういった意味でこの作品は、
大衆向け作品として一歩外へ踏み出し、一歩しか歩まなかった、
そんな素晴らしい作品だと感じました。

是非是非皆さんにオススメ。


「皆さんにオススメ」と言われて(ああ、俺の事じゃないな、パス)と思った貴方にもオススメ。このような作品も時にはいかがでしょうか? 肌に合わない所は読み飛ばせば良いと思いますよ。私もオッサンの寒いキャラクターには鳥肌がたったので、二週目は全部読み飛ばしました。それでも面白かったです。だから、是非。

「休談_9話_愛されゲーム」

2009年10月01日
関連:「Rockman7-FC」/「LEGEND OF PRINCESS


ADVばかりやってると気分が滅入ってくるので、
ちょっと一息ACTゲー。

時間が空いた時にサラッとプレイできて、さらに気分もスッキリする。
そんな二つのゲームっす。


「Rockman7-FC」
ジャンル:ロックマン7 FC風
DL:作者様wiki

あ、危ない!と言いたくなる画像こそロックマン


「LEGEND OF PRINCESS」
ジャンル:ゼルダの伝説に捧げるラブレター
DL:作者様HP

操作感が気持ち良い


見るからに雰囲気がそれっぽいですねw 細かい説明は不要だと思います。
上はスーパーファミコンで発売されたロックマン7をファミコン風にリメイクしたもの(バスターあり)。
下は「Noitu Love 2」などで知られる海外の作者様が作ったゼルダの伝説へのラブレターです。
作品として申し分ないできで、これ以上は望めないといった感じです。キャラを動かすだけでも楽しい。
また、区切りをつけてプレイしやすい作りになっているのも嬉しい点ですね。

一応パスワードも設置されていますが、個人的にロックマンは「一面クリア→パスワードを記録して、次回は次の面へ」よりも「クリア→パスワード残すの面倒臭い→次回もOPから」のプレイスタイルの方が好みなので、私は何度も同じ面をプレイしてます。十五分間で何ステージクリアできるか計るのが楽しくてしょーが無いです。こういうのを童心にカエルと言うのでしょうね。