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2024年11月24日
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「弱肉強食」

2009年10月19日
ジャンル:燃えるドラマACT
DL:作者様HP
制作者:ほくとうのさる値引き中

強敵にして最高の同士


紹介

不良アクション。

>以上紹介文より転載


レビュー

御存じ、ほくとうのさる値引き中様――
かの方の、素晴らしいACTと不良達のドラマが折り重なる火傷必死な作品です。
いや、本当に、熱い……
フリゲには過ぎたる熱さです。


ACT要素については「瞬殺」同様、言うこと無しです。
本来ならココこそ作者様の熱意と力が注ぎ込まれた部分なんですから、こちらもそれ相応の熱意を持って文章を重ねないといけません。
だけどもやはり、下手な事を語りたくないという心理が先行します。プレイ中も操作性とか難易度とか、下手な考え方は忘れて一心にのめり込みました。

この作品、難しいです。
レベル要素がありまして、街中でストリートファイトして経験値を稼げばだいぶ主人公を鍛える事ができます。それでもボスは強いです。
まずイキナリ闘う事になる「福治」(画像のイケメン。主人公ではない)。
彼はとんでもないプロレス馬(ry 強い男です。まず、プレイヤーの殆どは彼に軽く轢かれると思います。負け続けて負け続けて、まだストーリーも殆ど進んでないのに何だこの仕打ちは、と思い始めて……。それで、頭にくるかというとそうじゃありません。彼が強いからこそ、乗り越えた時の喜びも一入であり、その後の物語も続いていきます。そういった壁を一つ一つ越えていった先のスッキリと晴れ渡った気分まで描かれた作品なんです。
それにしても福治は良い奴です、ほんと。助演男優賞をあげたい。

……下手な事語ってしまいました。ネタバレOKならもっと語りたいです。
続編がでる度に語りたくなると思います。それぐらいこの作品は、熱いです。


と、言い忘れましたが今作はまだ制作途中の作品です。
既にシナリオ1は完成していまして、福治の向こうに待つ更なる強敵が熱く描かれています。いやー、こいつもカッコいい!
10/19現在、私の手元にあるver.0.3ではシナリオ2の途中で強制終了する状態です。いきなりタイトル画面に戻っても驚かないでくださいね。

なんだか連載漫画を楽しみにしているような気分です。
もうフリゲ作品としては十分過ぎるクオリティですが、これは是非とも最後まで描ききって頂きたいです。
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「夏葬」

2009年10月16日
ジャンル:
DL:vector(9/30公開停止)
制作者:笹川ミサ




 紹介
暑い夏休みという不思議な日の屋上という不思議な場所で。
「わたし」と「先輩」は出会った。
不思議な話、だけれども。


このゲームは選択肢ゼロのひたすら読み続けていくノベルゲームです。
あることについて淡々と話しています。短編を一つ読むぐらいの長さです。
あやふやな知識・偏見が混同しているため、気分を害される可能性があります。
そういうものが嫌だという方はプレイをお薦め出来ません。ご了承ください。


>以上紹介文より転載


 レビュー

紹介文にもあるとおり淡々とした作品です。地味、と言われれば確かにそうです。
でも、だからといって無視して結構な作品ではありません。
表から判らないかもしれませんが、かなり力強く描かれた作品です、あるテーマについて。
前にも「休談_8話_期間限定」で話しましたが、フリゲはこういう作品があるから面白いです。


内容としましては、
夏休みの屋上で二人の女生徒が"あること"について淡々と話している、というもの。

これだけではあやふや過ぎるので追記しますと、
意味的にはこの作品とほぼ同じ類です。
"死"を扱ってます。
とはいえ、だいぶ色は異なりまして、一般的な枠では感動ゲーに入りませんかね……その辺りは人それぞれの思いようですので。

私は大変思う所がありました。
それはもう、2009年の最高傑作に挙げたいぐらい。

「RESIDENCE-改-」

2009年10月14日
ジャンル:さくさく謎解きアドベンチャー
DL:vector
制作者:KOUICHI
攻略:↓下のつづきからにヒントと答えを書きました。

屋敷探索ゲー(兼トイレゲー)


 紹介
私の名前はラシード=レミファー。しがない探偵業をやっている。
今朝、某新聞記者T氏から依頼が入った。
T氏の依頼はレファールという人物が住んでいた屋敷を調査して欲しいとのことだ。
なんでもここ数日の間に彼は行方不明になってしまったそうだ。
彼の行方を探すにあたって「ダイヤ石」という宝石が重要な参考資料になるらしい。

今回の任務はその「ダイヤ石」とやらを屋敷から探し出すことだ。
早速、屋敷へ向かうとしよう――

>以上ゲーム序盤より転載


 レビュー

数年前に「RESIDENCE」「RESIDENCE II」というシリーズ作品がありました。
探偵ラシードとして謎めいた屋敷の仕掛けを解いていく、そんな屋敷探索ゲーだったのですが覚えている方はいらっしゃるでしょうか。

今作はそんなシリーズの第一作目をリメイクしたものです。
ツクール2003製だったものがXP製となり、少々仕掛けにも手が加えられております。
シリーズを知らない方は勿論、前作プレイ済みの方でもまた楽しめるようになっているかと……。


物語性は低く、屋敷の中を淡々と探索するだけの作品ですのでプレイ時間はそんなにかかりません。だいたい普通の方で20~30分位でしょうか。あらゆる脱出ゲームを攻略無しでは解くことができない私でも45分でクリアできました。つまりかなりのサクサク感。
探索ゲーが苦手という方にも十分オススメできる作品です。

一つ助言をさせてもらいますと……"鍵は落ちなくてもすぐには諦めないで"


ちょっと戯けた要素があるのは御愛敬。
長すぎず短すぎず。BGMはオリジナルで迫力ありますし、実に纏まった探索ゲーです。
つづきはこちら "「RESIDENCE-改-」"

「黒猫と花子さん。第一話「こっくりさん」」

2009年10月12日
ジャンル:読み進めていくだけの犯人あてADV
DL:作者様HP
制作者:R.X.サトー
非公式PV?:黒猫花子(ニコニコ動画)

絶対ファイル消去はしないぜ!


 紹介
―――その小学校には不思議な風習がある。

少子化が進み、全学年が単一クラスで成り立っている麻詠谷第七小学校。
麻詠谷地区唯一の小学校であるそこは、
現在の児童数には不釣り合いなほど、広大な敷地を誇る。
広すぎる校舎に、少なすぎる児童。

そのため、その学校には不思議な慣習が生まれた。

『他の学年と、会ってはいけない。』

だから例えば、そのクラスの誰かが校舎内で危害を加えられることがあったなら、

容疑者は、そのクラスの児童、全員だ。

>以上紹介文より転載


 レビュー

まず一言。
『ゲームファイルが変。英字羅列の不気味なファイルが!』という時の解決方→→作者様ブログ
原因はよく解りませんがファイル名を「kurohana.lzh」に変更すればOKみたいです。


久しぶりにNightmare Syndrome作品をプレイ。
ETOの初期設定の焼き直し?的な作品のようで、たしかにどこか懐かしい雰囲気が漂います。
わらわらとETOを足して2で割った感じですかね。
続き物という事でこれからが実に楽しみです。


内容の方は題名通り「こっくりさん」。
自称オカ研部員
兼トラブルメーカー
兼親友のクロに誘われ、近くにいたリカも交えて"こっくりさん"の検証をするハナコ。まぁ当たり前のようにグダグダになっていくんですが、その途中三人は弾みで硬貨から指を離してしまいます。"ちゃんと終わらせないでお金から指を離すと呪われる"。そんなありきたりなルールを再現するかのように不幸な出来事がクラスを包んでいき……

と、いった感じ。
まぁそこからの展開は良くも悪くも作者様の作品なので、いまさら「謎解き要素弱くない?」とか「題名のこっくりさん何処行ったの?」とか「犯人の動機どうなん?」とか意地の悪い事は申しません。
いやはや、面白かったです。
夫婦漫才につぐ夫婦漫才。右も左も芸達者な十一歳児ばかりで暇する時間がありませんでした。
個性豊かというか、協調性がない奴等といいますか……。作者様の事だから、これに加えて彼らには裏の一面があるんでしょうね。そう考えると、ドっと疲れ(ry  いやいや、これからの物語の広がり様が楽しみです。


あと、『容疑者は、そのクラスの児童、全員だ。』という事で、
毎回金田一少年のケルベロス状態と考えてよろしいんですかね。
そうなると一話から次の一話への繋ぎの部分。こちらもグッと面白くなってきそうです。
今作がああいう終わり方をしたので、次の話で「あの子」がどういうふうに処理されているか興味があります。次の話の次もそうでしょうし、その次も……どう転がっていくのが期待です。
いずれは次の話になったら、その子の机に花瓶が置いてある、なんて展開も……(いや、ないか……)。


なんにしても期待ばかりの新たな連載ゲームです。

「群青蝶」

2009年10月10日
ジャンル:超蝶短編ノベルゲーム
DL:ふりーむ
制作者:小倉ハムスター




 紹介

その美しい青い羽根は、ぼくを虜にさせた。

>以上紹介文より転載


 レビュー

子供視点で描かれるどこか懐かしいオーソドックス・ホラー・ノベル作品です。
短編作品でプレイ時間は15分ほど。
わりと穏やかな夏のホラー作品ですので、ホラーが苦手な人にもオススメできる作品だと思います。


舞台は主人公の親の実家であり、祖母が暮らす田舎。
主人公は小学二年生の夏にそこを訪れ、祖母と挨拶を交わすもそこそこすぐさま野に駆け出していく、そんな元気な男の子です。
「冒険だー」と駆け出していく内、"ある怪異"と出くわし災いを被ってしまうのですが、それに対するリアクションが実に子供っぽい。ホラーゲームの主人公に適当かどうかは微妙な所ですが、「あー、判る判る」とついつい懐かしく思ってしまう感じです。
あんまり子供っぽいから、こちらが勝手にハラハラしてしまいます。危機管理の無さが逆に面白いです。

変な言い方ですが、そんな彼に対する怪異の方も子供視点にピッタリなものが用意されています。
一見怖くありません。不思議な雰囲気を漂わせ、心引かれる存在なんです。だけど、不用意に触れてしまうと……
そんな怪異です。


私がこの作品をプレイして懐かしく感じるのは主人公が子供というのに加えて、「花子さんがきた!!」というアニメを思い出したからです。
ほわほわほわほわ花子さーん、というフレーズが印象的なあれです。判る人いますかね? 一応私もゆとり世代なのでオッサン臭がられる心配はないと思いますが……(汗)
実際比較してみるとあまり共通点はないかもしれませんが、短い作品ながら少しずつ少しずつ怖さを積み上げていって最後にビクッとさせる構成なんかが近く思えて、故郷に戻ってきたような気持ちになりました。
ホラーの故郷。オーソドックス・ホラーと書いたのはそのためです。

子供とホラー、そしてちょっとした不条理と温かさ。
児童がスラスラと食品原材料を読み上げる所など一部のコメディ描写は別として、かなり纏まった、「花子さんがきた!!」に追加されてもけして見劣らない作品です。