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2024年11月25日
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「織香神」

2009年07月23日
ジャンル:命を巡る物語(コミカル半分シリアス半分)
DL:作者様HP/vector/ふりーむ!
制作者:のたこ
注意:少々(BL要素・ショタ要素・顔文字表現)

明るくも静かに寂しい



 紹介
山奥の一軒家に迷い込んだ青い少年。
少年を取り巻くのは、黄色い少年と禿げたじいさんと…。
少し変で、少し切ない、命を巡る物語。(多分)


>以上紹介文より転載


 レビュー

山奥で素朴に暮らす七星、彰という二人の少年のお話です。
ああ、あとお爺さんも忘れてはいけない。

七星は実は穀潰し(居候)で、ある日突然迷い込んできたところを彰に捕獲された(拾われた)身です。
身の上がはっきりせず、ちょっと影がある彼(上の画像←)がこの作品の主人公。

三人の暮らす風景はちょっとズレていて、愉快で、微笑ましい感じ。
少しずつ垣間見える不穏な空気にも、めげずに励ましあう姿が良いですね。

けして明るいだけではないシリアスな面もある作品です。
境遇や過去、そんな中で健気に笑みを浮かべながらお互いを思いやる人たちの姿。本当の明るさだと感じました。
どのキャラの笑顔もいいなー。

ついでに難点も少々。
ラストへ向かう流れが強引です。
顔文字会話などもそうですが、ちょっとプレイヤーの温度を下げる部分があるのが惜しい所ですね。
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「休談_5話_ヴァンガードプリンセスから妖~あやかし~第二幕へ」

2009年07月22日
関連:「ヴァンガードプリンセス」/「妖~あやかし~第二幕


こんにちは、物怪工房様にて「妖~あやかし~」の第二幕がフリー公開されました。

前作の第一幕については、超激辛様の元でレビューされています。

是非是非。



それにしても、
運命って本当にあるんだなぁ~と、しみじみ。


昨今ヴァンガードプリンセスに嵌っております。
なので、そのレビューと纏めて、格闘ゲーに関連した長たらしい無駄話でも書こうかと思っておりました。
そしたら、その計画の途中で「妖~あやかし~」を思い出しまして、第二幕のフリー化を発見した次第なんです。
>2009/07/22 妖~あやかし~第二幕完全版 フリー公開開始
いやはや、偶然って嬉しいものですね。
第二幕の存在さえ今日の今日まで知らなかったのに……



ということで大幅に計画変更。
第二幕に勤しむベシ!!!

「不思議体験シリーズ」

2009年07月21日
ジャンル:トンデモ不思議体験ショートストーリー集
DL:vector
制作者:SENSEI

お決まりのプロローグ


 紹介
透視能力を駆使し、様々な世界を見る事ができた子供時代。
そんな過去を主人公が振り返り記録として残したのがこの作品集。
時間や空間、一固体としての制限から解き放たれた少年は何を見るのか。
真実の発見は私達に何を語りかけるのか。
全編驚愕間違い無し。


勿論全てフィクションですよ



 レビュー
「トンデモ」系です。

今では一部しか流してませんが、昔はTVで頻繁にやっていたらしいですね。
UFOとか古代文明とか霊とか前世とか。
キムタクドラマに対抗してやるぐらいですから、視聴率も良かったのでしょう。
子供の時、私も見ました。若干トラウマです。
子供ながらにフィクションというのは理解できるんですが、番組の内容以上に気持ち悪い大人達の姿が目に焼きつき、上手く心の整理ができませんでした。
震えながら叫びまくる老婆や、飛び跳ねながら失神する女性など、世に言うキ○ガイっぽい人達……
あれは役者が演じていたのか、どこかからTV局が拾ってきたのか。
幼い頃は考えても考えても判らなかった問題です。
――何にしろ、あまり気分が良い物ではありませんね。

このシリーズ、2003年と結構古くから続いている一話完結型のデジタルノベル集です。
超激辛様でも紹介されていまして、私も随分前より存在は知っていました。
しかし、上記の負の記憶からレビューの煽り文↓
こっ…これがトンデモか…。
マジに書いてないでしょうね。こんなモン。
に脊髄で反応してしまい、つい先日までプレイ避けてきました。
実際何も知らずにプレイするとそのぶっ飛んだストーリーに幾らかの人が「気持ち悪い!」とか「この作者大丈夫なの?」と反応するかも……。
そんな人の不安を解消する為に作者様がQ&Aを立てておられます→→コチラ

一応苦手な人にはオススメはしません。
ただ、良識ある方(と、見受けました)が作った作品です。気になる表現や受け付け難い思想は見受けられませんでした。
逆に関心したり爆笑したりする点がチラホラ。
千歳と千葉と硫黄島を繋いだ地図には笑いました(気になる人は『英雄伝説3』をプレイ!)。
題材も幅広く扱っているので、興味のある作品から手に取ってみてはどうでしょうか。


長い前置きは終わり。ゲーム内容に移ります。

形式はYuuki! Novel。短編なのでさほど機能の面で気になる事はありませんでした。
逆に訳あってこの作品集はYuuki! Novelじゃないと駄目なんです。そこも笑い所w

だいたいストーリーは、透視能力を持つ主人公の少年が何かに興味を持ち実際にそれを見に行くという導入から始まります。
失われた大陸や富士山の秘密など、向かう先は様々。
歴史、SF、オカルト、科学とジャンルも多彩。
展開も面白く、仏に会いに行くつもりが会えずに中東イスラエルに飛ばされてしまい、なんだかんだあって最後には地球を全人類と共に飛び立ち生命の神秘を体験するという話もあり、何とも言えないレベルの自由っぷりです。
さすがトンデモ。他には無い魅力がいっぱい。

あと、話の途中に「あの石の秘密は○○で見た神秘の力が関連し……(詳しくは『□□の△△』を参照)」という風に、過去作品とリンクする記述が多く見られます。
様々な方向に吹っ飛んだシリーズなのに、意外としっかりした構成で作られており、登場した一つ一つの要素を大切にしています。
過去作品というと50作品以上存在するので少々読みにくくもありますが、個人的に好印象でした。

そしてやっぱり、BGMや背景が上手くマッチしていて良いですね。
作者様が旅好きなようで、出てくる画像の中にオリジナルの物も含まれているのでしょうか。
透視世界という奇抜な環境を表現しきるその手腕は見事の一言です。
内容に同調させたBGMとイメージ背景の切り替えしが実に素晴らしく、一見平凡な素材達が鮮やかに映えます。




もう一度言いますが、全編フィクションですよ?
私もまだまだ全部プレイしきれていない現五十話以上、構想500話を越す巨編シリーズ。
良作っす。

「parallel」

2009年07月19日
ジャンル:サウンドノベル
DL:vector
制作者:nine

哲学の語り合いはデフォ


 紹介
「parallel」は、12月のある街を舞台にしたノベルです。
また、ザッピングにより、複数の場面からストーリーを読み進めていくことが出来ます。


>以上紹介文より転載


 レビュー
3days」の作者による、中篇サウンドノベル。

3daysがザッピングというゲームシステムを前面に出してプレイヤーを呼び込んだのに対して、今作は一つの読み物として攻めています。

一応ザッピングもあり、他のノベルゲーでいう外伝追加のような感じです。
話の途中に出るザッピングボタンを押すと別の主人公の話が読め、二週目三週目と読了回数を重ねるごとにザッピングポイントが増えていきます。
だんだんストーリーが肉付けされていくわけです。
ただこのシステム、結局は一本道シナリオのおまけ要素程度でして、余り活かされているとは思えませんでした。

ストーリーは、ミステリー要素を加えた現代ドラマ。
恐らくプレイする人によって印象は様々で、ミステリーと思えたり、サスペンスと感じたり、もしかしたら恋愛モノとして受け取る人もいるかもしれません。
現代ドラマを強調したのは単に私がこの作品のもつ現代ドラマ的な雰囲気に良い印象を覚えたから、というだけの事。
ザッピングによって多数の登場人物の在り方・生き様・行く末が描写される本作では、その多面性が一つの魅力なのではないかなと思います。
少々好みの分かれる部分もありますが、全体として登場人物の描き方は丁寧でして、素晴らしい作品です。


ただ、構成については雑な印象が……。
ザッピングによって得られる収束感と伴う期待感――ラストで一気に霧散しました。
それがミステリーとして印象が弱く、ザッピングが活かされていないと私が思う理由です。
個々の話が面白いと思っただけに、非常に惜しいです。

「鍵」

2009年07月17日
ジャンル:ショートショートホラー
DL:vector
制作者:佐音友俊

あるある

 紹介
5分以内には読めてしまいます。
分岐点もあり、5通りの結末を用意しました。
一応ホラー系ですのでベストエンドはありません。


>以上紹介文より転載


 レビュー
忘れた頃にひょっこり出てくる鍵。
手元で転がしながら、「これ、どこの鍵だったかしら…」と考えを巡らしたり――

そんな風に訪れるショートホラーストーリーです。
クリアした後やり直すと選択肢が増えているタイプ。五通りに分岐します。
意外なストーリー展開もあり――身の凍る恐怖体験に加えて人間のドロドロとした感情が付随したホラーというのは良い物ですね。
死んだ人間がシクシク泣く)など、独特な作風も良かったです。