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2024年03月29日
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「空には白を」

2009年09月07日
ジャンル:学園BL
DL:vector
制作者:P177・ミツコ
攻略:作者様HP(作品ページ)
注意:BL要素




 紹介
黒い雪は世界を終わりへと導いてゆく 
色鮮やかな風景はとうに消えた 
 
ここにあるのは小さな学校、粗末な病院
見渡す限りの荒れ果てた大地
そして、生きている子どもたち

彼らはやはり、恋をする

やがて来る終わりを知りながら、彼らは儚い恋をする

黒い雪の訪れとともに
世界はゆるやかな終わりへと向かってゆく


>以上紹介文より転載


 レビュー

久しぶりの長編ものです。
ED総数25個。


内容としては、
感傷的なタッチで描かれる冬の世界の物語。
死の病をもたらすといわれる「黒の雪」――それらにあてられた少年達の御話です。

手首の赤い痣。隔離施設。誰かの死を知らせる鐘の音。世界の終わり。
そんな暗い要素を多く孕むBLです。
私はどうやらこういう切ないBLに惹かれるらしく、始まりから終わりまで一気にプレイしてしまいました。明るいBLもいいですけどやはり儚さや健気さが強調される分、暗いBLの方が好きなようです。そこに生きる少年達が格別に美しいっす。

そして、今作の一番惹かれた要素としてエンディングの多様さがあります。
5人の登場人物に4つずつEDが用意されていまして、どれがベスト・グッド・バッドだという表記がありません。プレイヤーが一番心うたれたEDがベスト、という事で間違ってないと思います。
普通の作品の場合、バッドエンドというキャラクターの内面が十分掘り下げられないまま中途半端に終わってしまうEDが用意されているんですが、
今作の場合、そういった捨てEDがありません(誰とも関連しないEDはあります)。
どのEDもキャラクターのある一面が大切に描いてありまして、一つずつ見ていくうちに自然と自分の中でキャラクター一人一人が深く掘り下げられていくのが判ります。そうなると愛着もひとしおで、最後に悲しいEDを迎えたりすると泣けます。

気に入ったキャラクターは、第一印象では有と零。4つのEDを迎えてみると、慎と珪ですね。

悲しさと辛さと暖かさと強さが一緒になって、自然な形としてそこにある綺麗な作品でした。
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「休談_8話_期間限定」

2009年08月29日
関連:「夏葬


夏葬ゲーム画面


夏葬という作品がありまして、

……。

現在四週目プレイ中。

繰り返しプレイは私にとってそんなに珍しい事ではないのですが、

この作品実に面白い。

どんなふうに面白いのかってのはまだ自分でもよく判りません。

だからレビューもできません。

ただ、

こういう作品を遊ばせてもらえる分、

フリーゲームというのは本当に良い物だなとしみじみ思います。

最近我が家に神器(PSP)が戻ってきました。

ほぼMP3・動画再生機状態です。

ゲームはフリゲで足りているという事に買ってから気付きました。

さて、

実はこの「夏葬」という作品は9/30までの期間限定の作品です。

普段そういう作品はやらないのですが、

そうとは知らず手を出してしまい後悔半分です。

雰囲気としては暗いというかテンションが低いというか。

長さはいつも通り短編。

どういう方にオススメしたらいいのか……

もしかしたら、

Nightmare Syndrome」作品が好きな方などにオススメな作品なのかもしれません。

まだまだ公開停止は先ですが、

興味をもたれた方は是非是非早めにプレイしてみてください。

良作です。

「桜色の恋~桜の木の下で~」

2009年08月21日
ジャンル:ほのぼのBL恋愛ノベルゲーム
DL:vector
制作:ごんぎつね☆
注意:BL要素

ソフトな作品もいかが?


 紹介
OPにアニメーションムービーを追加した、完全版です
ストーリーも最後までプレイしていただけます。
選択肢を選び、お目当てのキャラとのエンディングを目指してください。

~ストーリー~
一年中春のような気候でサクラが咲き続ける美桜町を
舞台に繰り広げられる小さな恋の物語・・・

主人公の木陰まろんは小学6年生。
担任の先生が好きだけど…

卒業までに告白できるのでしょうか?


>以上紹介文より転載


 レビュー

少女漫画+BL+ショタ要素少々といった感じの作品です。
画像の男の子がカワイイと感じたらオススメ。

内容としては非常に肩の力が抜けたBL恋愛ADVでして、『一年中春のような気候でサクラが咲き続ける美桜町』という舞台が表す通り、作中序盤からラストまで目立ったヤマもオチもなく、緩やか~な構成で描かれています。
普段は急勾配の連続ばかり体験しているので、正直ギャップにやられました。これはこれで面白いと私は思います。
ついつい「そ、それでいいの……?」なんて思ってしまうぐらいのヒキ・ヤマ・オチ無し具合とベタの目白押しなんですが、子供の頃読んでいたマンガ雑誌を思い出して懐かしい気分に浸りながらプレイさせて頂きました。私が読んでいたのは「ジャンプ」でも「コロコロ」でも「なかよし」でもなく、「小学○年生」。丁度先に書いた三誌を足して割ったような雑誌で、パンチに欠けるものの安心してゆったり楽しめる内容だったと記憶しております。
この作品も同じように感じました。


考えてみると、以前紹介させて頂いた「フランカ」と真逆の意味で人を選びそうな作品ですね。
特に「サクラは散ってしまうからサクラなんだよ」と言わずにはいられない方には合わない……かな。さてさて――

「Zweite Liebe」

2009年06月10日
ジャンル:BLマルチエンディンサウンドノベル
DL:作者HP(Worksの一番下)
製作者:香月そら
攻略:*フリーゲーム*プレイ日記*
補完:世界観が共通している→「Das Shichsal」
注:BL要素

 登場人物の言語感が良い


 紹介
ある雪の日、きみは目覚めた。
きみの中に残っていたもの――、それは
最後に握ったのであろう手の暖かさ
そして 「庭で待っている」という言葉。

残ったものを大事に大事に生きてゆこうときみは決めた。
――しかし
「きみは記憶を失う前、恋をしていた」

そうしてきみは捜し始める。
あの手のひらと、言葉の主を。

そうしてきみは恋をする。
――――刹那的な、二度目の恋を。


>以上作者HPより転載


 レビュー
記憶喪失となった主人公・ソラに唯一残された確かなもの、
それは誰かの手のひらの温かさと「庭で待っている」という言葉でした。
ストーリーの主軸として彼は「庭」と「待ち人」を探すのですが、
マルチエンディング形式ということで、
同時にプレイヤーはさらに広い視野でこの物語と向き合う事になります。
終わる世界、種の衰え、登場人物達の恋、出産というイベント、そして神。
攻略を介せばGOODENDは簡単に見れますが、
是非とも他の登場人物のEDも迎えてみて欲しいです。
それぞれの物語に添えられた世界観の一片一片を回収し終わった後、
振り返って彼らの歩む姿を見ると又違った風に見えてくるかもしれません。


+追記
この作品に関連し「休談_一話_トーマの心臓」を書きました。
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