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2024年11月24日
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「蛸」
2009年12月30日
ジャンル:帰省ノベル
DL:vector
制作者:関口葉月様
攻略:作品同梱の「read me」一番下からどうぞ
補完:作者様HPにオマケ短編小説在り
紹介
ああ、そうか、また夏が来たんだった。
電車の中で目覚めて、溜息をつく。夏ごとに訪れる母の故郷は遠い。
自分以外の乗客がいない車内で何かを思い、考えかけては意識的にそれを打ち消す。
何も考えたくなかった。喧嘩したばかりの友人達のことも、これから行く土地でのことも。
考える考えないに関わらず、憂鬱な気分に変わりなど無かったのだけれども。
――夏が、来てしまったんだ。
>以上紹介文より転載
レビュー完全に感想(全文ネタバレ注意)
実に渋い作品です。
手元の辞書を開いてみると、この「渋い」という言葉には思ったよりも沢山の意味がある事が知れるのですが、それら全てを意味とって、しかしやはりこの作品は渋いのだと。私はそう思います。つまりそういう作品なのです。
あと、今作は一週プレイ時間30分程度ED総数8個の中編作品です。
今作についてはいきなり蛇足からいかせて貰います。意味判らないと思いますが、一応ネタバレ注意です。
「浮き草」エンディング、これ最高のエンディングです。
こんな隙の無いEDはそうそう在りません。勝手な言い方で申し訳ありませんが、私としては是非ともこのEDを皆さんに始めに迎えていただきたいです。上記攻略を参照してでも。
あの時間、
彼女(叔母)の話を聞いていて、憤りと共感が綯い交ぜにやってくる感じ……。
彼女だけでなく、登場人物それぞれに対して思考が空回りしてしまい感情の複雑さばかりが広がっていきました。本当にやるせない。こんなに上げた拳が下ろせない気持ちになったのは初めてです。
対して主人公の言葉にはこれ以上ない程の感情移入を捧げて見ていましたが、終わってみれば在るのは虚無感と「また、ここか」という既視感から来る悲しさのみ……。やりたいことをやって、護りたいもの(自我)を護って、結果がこれですか……。
最終的に今作から大いに感じたのは、プレイヤー私自身の精神的な幼さでした。
初めは主人公の性格に寒気を感じて「現実では関わりたくないなー」なんて考えてました。恐ろしく皮肉的です。遠くから傍観する感じで見ていた筈がだんだん周囲の空気に包み込まれていき、ラストには完全に憂鬱モード。なんでしょうこのどうしようもない現実感。ほんと、渋いっす今作は。
そしてそして、
今作にはもう一つ個別EDではないエンディングが御座います。
「かすがい」エンディング。
正直に申しますと、始めに「浮き草」ではなくこの「かすがい」を見ていたら絶対に私はこの作品を楽しめてはいません。断言できます。何故なら、私のようなガキにはこのEDは難易度高すぎだからです。
あんな場面であんな言葉、言える訳がないじゃないですか。
「浮き草」でも納得がいかない気持ちはありましたが、「かすがい」のあの一言はあまりにも綺麗過ぎて逆に納得がいかなかった筈だと思います。「はいはいグッドエンドグッドエンド、めでたしめでたし……shift+削除っと」という矮小な人間の姿が目に浮かびます。
辿ったEDの順番が、「浮き草」→佐原2つ→竜彦2つ→「かすがい」。
この順番だったからこそ、私は「かすがい」を受け入れる事ができました。人間的に少し成長したとでも言いましょうか……浮き草でガツンと殴られて、そこから佐原を知って、竜彦を知って……だからこそ此のEDに感情移入できたのだと思います。ほんとに、良いEDでした……。
↓語っても語りきれない部分があるので、プレイ中に書いていたメモを挙げます。
蛸プレイメモ末端
今作は作品として少々の遊びにくさがあります。それはよくある作風の問題とか硬派だからだとかではなく、扱っている題材・要素のアクが強いからです。だからこそ今作は面白いのですから、これは仕方ありません。
併せて、"乙女向けノベルゲーム"と冠してある事が作品の色を歪めてしまっているようにも思えました(特に竜彦)。乙女向けというより一般向け女性主人公ノベルという気がします。
単なる個々の感じようですかね……なんか愚痴みたいで、すいません。
さて、ここまで2つのEDの事しか話していませんが、もう十分です。とにかくどっぷり感情移入できるEDが2つあった事が嬉しかった、それだけです。細かい所、例えばBGMだとか演出だとかは一々挙げて言うこと無し。文章の上手さとか結果を見ればお判り頂けるものだと思います。
何よりも物語が素晴らしかったです。感謝感謝。
DL:vector
制作者:関口葉月様
攻略:作品同梱の「read me」一番下からどうぞ
補完:作者様HPにオマケ短編小説在り
紹介
ああ、そうか、また夏が来たんだった。
電車の中で目覚めて、溜息をつく。夏ごとに訪れる母の故郷は遠い。
自分以外の乗客がいない車内で何かを思い、考えかけては意識的にそれを打ち消す。
何も考えたくなかった。喧嘩したばかりの友人達のことも、これから行く土地でのことも。
考える考えないに関わらず、憂鬱な気分に変わりなど無かったのだけれども。
――夏が、来てしまったんだ。
>以上紹介文より転載
実に渋い作品です。
手元の辞書を開いてみると、この「渋い」という言葉には思ったよりも沢山の意味がある事が知れるのですが、それら全てを意味とって、しかしやはりこの作品は渋いのだと。私はそう思います。つまりそういう作品なのです。
あと、今作は一週プレイ時間30分程度ED総数8個の中編作品です。
今作についてはいきなり蛇足からいかせて貰います。意味判らないと思いますが、一応ネタバレ注意です。
「浮き草」エンディング、これ最高のエンディングです。
こんな隙の無いEDはそうそう在りません。勝手な言い方で申し訳ありませんが、私としては是非ともこのEDを皆さんに始めに迎えていただきたいです。上記攻略を参照してでも。
あの時間、
彼女(叔母)の話を聞いていて、憤りと共感が綯い交ぜにやってくる感じ……。
彼女だけでなく、登場人物それぞれに対して思考が空回りしてしまい感情の複雑さばかりが広がっていきました。本当にやるせない。こんなに上げた拳が下ろせない気持ちになったのは初めてです。
対して主人公の言葉にはこれ以上ない程の感情移入を捧げて見ていましたが、終わってみれば在るのは虚無感と「また、ここか」という既視感から来る悲しさのみ……。やりたいことをやって、護りたいもの(自我)を護って、結果がこれですか……。
最終的に今作から大いに感じたのは、プレイヤー私自身の精神的な幼さでした。
初めは主人公の性格に寒気を感じて「現実では関わりたくないなー」なんて考えてました。恐ろしく皮肉的です。遠くから傍観する感じで見ていた筈がだんだん周囲の空気に包み込まれていき、ラストには完全に憂鬱モード。なんでしょうこのどうしようもない現実感。ほんと、渋いっす今作は。
そしてそして、
今作にはもう一つ個別EDではないエンディングが御座います。
「かすがい」エンディング。
正直に申しますと、始めに「浮き草」ではなくこの「かすがい」を見ていたら絶対に私はこの作品を楽しめてはいません。断言できます。何故なら、私のようなガキにはこのEDは難易度高すぎだからです。
あんな場面であんな言葉、言える訳がないじゃないですか。
「浮き草」でも納得がいかない気持ちはありましたが、「かすがい」のあの一言はあまりにも綺麗過ぎて逆に納得がいかなかった筈だと思います。「はいはいグッドエンドグッドエンド、めでたしめでたし……shift+削除っと」という矮小な人間の姿が目に浮かびます。
辿ったEDの順番が、「浮き草」→佐原2つ→竜彦2つ→「かすがい」。
この順番だったからこそ、私は「かすがい」を受け入れる事ができました。人間的に少し成長したとでも言いましょうか……浮き草でガツンと殴られて、そこから佐原を知って、竜彦を知って……だからこそ此のEDに感情移入できたのだと思います。ほんとに、良いEDでした……。
↓語っても語りきれない部分があるので、プレイ中に書いていたメモを挙げます。
蛸プレイメモ末端
今作は作品として少々の遊びにくさがあります。それはよくある作風の問題とか硬派だからだとかではなく、扱っている題材・要素のアクが強いからです。だからこそ今作は面白いのですから、これは仕方ありません。
併せて、"乙女向けノベルゲーム"と冠してある事が作品の色を歪めてしまっているようにも思えました(特に竜彦)。乙女向けというより一般向け女性主人公ノベルという気がします。
単なる個々の感じようですかね……なんか愚痴みたいで、すいません。
さて、ここまで2つのEDの事しか話していませんが、もう十分です。とにかくどっぷり感情移入できるEDが2つあった事が嬉しかった、それだけです。細かい所、例えばBGMだとか演出だとかは一々挙げて言うこと無し。文章の上手さとか結果を見ればお判り頂けるものだと思います。
何よりも物語が素晴らしかったです。感謝感謝。
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「THE DUNGEON DIVER」
2009年12月28日
ジャンル:"ゲームブック"ライクRPGライクADVゲーム
DL:vector
制作者:ぽこぺん様
紹介
往年のゲームブックのようにシンプルで奥深いシステムなRPGです。
グラフィックなしの文章で迷路を表現しています。
イベントも怪物との戦闘もゲームブックのように選択式でサイコロを振って解決して行きます。
迷宮の謎を解き明かしてください。
>以上紹介文より転載
レビュー
『さあ、ページをめくりたまえ』
"ゲームブック"ライクRPGライクADVゲームです。
RPGゲームの展開を運ぶ面白さ、ADVゲームの表現の自由、ゲームブックのシンプル性。
それら上手くバランスのとれた珠玉の短編作品であります。
内容としては、、、といつもなら適当なストーリーを書くのですが、今回は省略します。ゲームの開始時にゲームブックではお馴染みのステータス設定や戦闘方法の説明などと共に物語の背景もちゃんと説明されます。恐らくそちらを読んだ方がグッと作品に入り込みやすいでしょう。
かわりにザッと作品の概要を並べますと、
今作は題名の表す通り、ダンジョンアドベンチャーです。それも3Dダンジョン。↑上の画像の通り全ては此方に語りかけてくる文章で表現され、絵や背景などは一切ございません。迷宮の構成物質は文字とサイコロ、緊張感のあるBGM、プレイ時にはきっと手元に用意されている事であろうマッピング用の方眼用紙、そしてプレイヤーの想像力、之等に足ります。
3Dダンジョンゲーという事で、マッピングが重要になりますね。短編作品なのでマップの確保さえできれば30分も掛からずクリアできてしまいます。逆にいえば、マッピングしないと簡単に解ける謎も一向に進みません。
面倒と思うかもしれませんが、ダンジョンゲーの醍醐味は"マップを埋める"事にあります。今作は実にシンプルなゲームですので、手軽にその面白さを知る機会として適切な作品なのではないでしょうか。
また、マッピングに欠かせないのが方眼用紙ですが、どうしても手元に用意できない場合はコチラのフリーのマッピングツールを使用すると良いかもしれません。これがベストかどうかは判りませんが、ほどほどに使いやすく重くないツールです。
ちなみに、こんな感じ↓(表示されるマップと今作は全く関係ありませんので、ご安心を)
(オススメの表示設定は上から、灰、白、黒、明るい黄、明るい緑です)
さて、蛇足。
今作はRPGやADVに近い作品に見えて、実の所一番近い作品として「ラムラーナ」とかが挙げられる作品なのではないかと思います。
勿論ラムラーナはACTですし、比較画像を出すまでもなく寝言確定です……。
しかし、ラムラーナって単なるACTなんでしょうか?
同じように、今作は単なるRPGっぽいADVなんでしょうか?
私はどちらもシンプルにアドベンチャー(冒険)を表現した作品だと思います。表現するだけに終わらず、プレイヤーが体験(ゲーム)できる冒険がしっかりとそこにある作品です。
DL:vector
制作者:ぽこぺん様
紹介
往年のゲームブックのようにシンプルで奥深いシステムなRPGです。
グラフィックなしの文章で迷路を表現しています。
イベントも怪物との戦闘もゲームブックのように選択式でサイコロを振って解決して行きます。
迷宮の謎を解き明かしてください。
>以上紹介文より転載
レビュー
『さあ、ページをめくりたまえ』
"ゲームブック"ライクRPGライクADVゲームです。
RPGゲームの展開を運ぶ面白さ、ADVゲームの表現の自由、ゲームブックのシンプル性。
それら上手くバランスのとれた珠玉の短編作品であります。
内容としては、、、といつもなら適当なストーリーを書くのですが、今回は省略します。ゲームの開始時にゲームブックではお馴染みのステータス設定や戦闘方法の説明などと共に物語の背景もちゃんと説明されます。恐らくそちらを読んだ方がグッと作品に入り込みやすいでしょう。
かわりにザッと作品の概要を並べますと、
今作は題名の表す通り、ダンジョンアドベンチャーです。それも3Dダンジョン。↑上の画像の通り全ては此方に語りかけてくる文章で表現され、絵や背景などは一切ございません。迷宮の構成物質は文字とサイコロ、緊張感のあるBGM、プレイ時にはきっと手元に用意されている事であろうマッピング用の方眼用紙、そしてプレイヤーの想像力、之等に足ります。
3Dダンジョンゲーという事で、マッピングが重要になりますね。短編作品なのでマップの確保さえできれば30分も掛からずクリアできてしまいます。逆にいえば、マッピングしないと簡単に解ける謎も一向に進みません。
面倒と思うかもしれませんが、ダンジョンゲーの醍醐味は"マップを埋める"事にあります。今作は実にシンプルなゲームですので、手軽にその面白さを知る機会として適切な作品なのではないでしょうか。
また、マッピングに欠かせないのが方眼用紙ですが、どうしても手元に用意できない場合はコチラのフリーのマッピングツールを使用すると良いかもしれません。これがベストかどうかは判りませんが、ほどほどに使いやすく重くないツールです。
ちなみに、こんな感じ↓(表示されるマップと今作は全く関係ありませんので、ご安心を)
(オススメの表示設定は上から、灰、白、黒、明るい黄、明るい緑です)
さて、蛇足。
今作はRPGやADVに近い作品に見えて、実の所一番近い作品として「ラムラーナ」とかが挙げられる作品なのではないかと思います。
勿論ラムラーナはACTですし、比較画像を出すまでもなく寝言確定です……。
しかし、ラムラーナって単なるACTなんでしょうか?
同じように、今作は単なるRPGっぽいADVなんでしょうか?
私はどちらもシンプルにアドベンチャー(冒険)を表現した作品だと思います。表現するだけに終わらず、プレイヤーが体験(ゲーム)できる冒険がしっかりとそこにある作品です。
「遺書~先立つ不幸をお許しください~」
2009年12月01日
ジャンル:遺書を書いて死ぬゲーム
DL:vector
制作者:鎖倉藍二様
紹介
人生に疲れた人間が死を決意して遺書を書くゲームです。
書き終わったらあなたの根暗度・不幸度・妄想度を教えてくれます。
>以上紹介文より転載
レビュー
けして死にたい訳でもなく、かといって救われたい訳でもなく、ただただ何となくプレイ。
内容としては、
選択肢から自分の遺書にふさわしい文句を選んでいき、次に名前を書き、最後に方法を選ぶ、というもの。選択制なので100%書きたかった内容とはズレが生じますが、わりと自然体で選んでいけました。
結果、右の画像です。
妄想度が少ないのは意外でしたが、あー判る判るという感じです。
恐らく私が自殺したとしても、原因に不幸とか幸福とかは関係してこないでしょう。
たぶん、遺書書かないと思いますけど……。
>以上、全て冗談です。つまらないジョークです。悪しからず。
DL:vector
制作者:鎖倉藍二様
紹介
人生に疲れた人間が死を決意して遺書を書くゲームです。
書き終わったらあなたの根暗度・不幸度・妄想度を教えてくれます。
>以上紹介文より転載
レビュー
けして死にたい訳でもなく、かといって救われたい訳でもなく、ただただ何となくプレイ。
内容としては、
選択肢から自分の遺書にふさわしい文句を選んでいき、次に名前を書き、最後に方法を選ぶ、というもの。選択制なので100%書きたかった内容とはズレが生じますが、わりと自然体で選んでいけました。
結果、右の画像です。
妄想度が少ないのは意外でしたが、あー判る判るという感じです。
恐らく私が自殺したとしても、原因に不幸とか幸福とかは関係してこないでしょう。
たぶん、遺書書かないと思いますけど……。
>以上、全て冗談です。つまらないジョークです。悪しからず。
「EL -エル-」
2009年11月30日
ジャンル:優しいタッチで綴る、切ないショートノベル。
DL:ふりーむ!
制作者:紫羽様
紹介
記憶喪失になってしまった主人公ロサ。
ロサは話の中で次第に記憶を取り戻していきます。
彼の記憶が完全になった時、物語の謎は解けるでしょう。
一度クリアした後、クリア後のデータでスタートすると選んだ選択肢によって選択肢が増える場合があります。
エンディングは2種類あります。
>以上紹介文より転載
レビュー
内容としては、雪山の一軒家を舞台にしたショートストーリー。
雪原で倒れ記憶喪失になっていたロサと記憶の鍵となる女性シエラ、二人の交流が柔らかに描かれています。
交流ものという事で女の子大好きな人にオススメ。
私はどうもシエラのキャラクターなどギャルゲーっぽく思えてしまい、はじめは首を傾げながらプレイしていたんですが、それでも二人の間に流れる穏やかな空気には和まされました。
あと、淡い絵と懐かしい感じのBGMが良いですね。雰囲気がよくでてます。
BGMが妙に懐かしいのは古い作品故でした。今作は2001年コミックメーカー製。操作の方はさすがに不便を感じますが、内容の方は今でも十分楽しめるものです。
我が儘を言えばシエラの内面がもうちょっと見えてくるイベントやエピローグがあればなとは思いました。少々終わり方が呆気ないです……。
正直こういった類の作品が好みではない私からしても悪くないのではと感じる作品です。雪山と暖炉の冷温が二人のドラマを彩っています。
最近元気が無いと言われがちなフリゲ界ですが、目立った新作が無いとなればこういった古い作品を再評価していくというのも一興ではないかと思います。
DL:ふりーむ!
制作者:紫羽様
紹介
記憶喪失になってしまった主人公ロサ。
ロサは話の中で次第に記憶を取り戻していきます。
彼の記憶が完全になった時、物語の謎は解けるでしょう。
一度クリアした後、クリア後のデータでスタートすると選んだ選択肢によって選択肢が増える場合があります。
エンディングは2種類あります。
>以上紹介文より転載
レビュー
内容としては、雪山の一軒家を舞台にしたショートストーリー。
雪原で倒れ記憶喪失になっていたロサと記憶の鍵となる女性シエラ、二人の交流が柔らかに描かれています。
交流ものという事で女の子大好きな人にオススメ。
私はどうもシエラのキャラクターなどギャルゲーっぽく思えてしまい、はじめは首を傾げながらプレイしていたんですが、それでも二人の間に流れる穏やかな空気には和まされました。
あと、淡い絵と懐かしい感じのBGMが良いですね。雰囲気がよくでてます。
BGMが妙に懐かしいのは古い作品故でした。今作は2001年コミックメーカー製。操作の方はさすがに不便を感じますが、内容の方は今でも十分楽しめるものです。
我が儘を言えばシエラの内面がもうちょっと見えてくるイベントやエピローグがあればなとは思いました。少々終わり方が呆気ないです……。
正直こういった類の作品が好みではない私からしても悪くないのではと感じる作品です。雪山と暖炉の冷温が二人のドラマを彩っています。
最近元気が無いと言われがちなフリゲ界ですが、目立った新作が無いとなればこういった古い作品を再評価していくというのも一興ではないかと思います。