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2024年11月25日
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「Treasure hunter LANDY」

2009年07月08日
ジャンル:探索系脱出ゲーム
DL:作者様HP
制作者:abc男
攻略:のすのすブログ

冒険冒険!


 紹介

調べる・押す/引く・しゃがむ・アイテム!

四つの操作を駆使して難関ダンジョンを攻略しよう!

一発死満載の冒険アドベンチャー!

セーブは後悔しないように、ずらして小まめに!



 レビュー(と長たらしい無駄話
探索色の強い脱出ゲーです。
脱出ゲームというと、
コマンド入力ADVと同じぐらいゲームの中では敷居が高い部類なのではないでしょうか。
案外、脱出ゲー愛好家を自負しながら攻略サイトとズブズブ…なんて人もいらっしゃる筈。
――まぁ、私の事なんですけど。



↓以後、無駄話


その"敷居の高さ"というモノを考えてみるとコマンドADVと似たような話でして、
とある暗号部分を悩みぬいた末に攻略できた時、
「ああー! そこ見落としてたわ! なんで思いつかなかったんだろう!」と叫べれば最高に気持ち良いのですが、
「解るかー! そんな発想作者以外できないよ! バカ!」だとゲームやってるのか拷問受けてるのか解らなくなります。
…いや別にヌルゲー化しろという話ではありません。
辛くも難しく、しかしクソゲーではない、そんな解ける楽しみを大切にしたゲームをしたい――というのが脱出ゲーム愛好家の気持ちだと思います。

けどけど、「やっぱり難いよ…」と嘆きたくなるのがヌルゲーマーの心情。
AMゲー「品川魔人学園」において、ヌルゲーマーとスコアラー(ゲームスコアに命を賭ける廃人級ゲーマーの一種)がゲームセンターで(拳を交え)戦うという羽が生えたイベントがあるように、この辺りの利害関係はなかなか複雑で、昨今においても話題の種になっています。

果たして両者のいざこざはヌルゲーとムズゲーで住み分ける方法でしか解消できないのか?

そこで活きてくるのが『名作』というもの。
子供も大人も廃人もお姉さんも一緒に楽しめる、そんな夢のようなゲームを世の中では名作と呼んでいます。
でも実際は"楽しめる"ではなく"楽しむように作られている"わけで、評価や結果のように語られる事が多いですけど本来は「名作」も良作、鬼作、奇ゲー、ネタゲー、キャラゲーといったゲーム自体のステータスと同じように語られるべき言葉ではないかと私は思っています。


↑ここまで無駄話

そして、今作「Treasure hunter LANDY」(以後Thl)はそんな名作と呼べる作品の一つです。
脱出ゲームという敷居が高いジャンルながら、多くの人が遊び満足できる作品なのではないかと思います。

その根拠に、世界観が解りやすい事が挙げられます。
脱出ゲーに世界観?と言われるかもしれません。でも、案外脱出ゲーにおける世界観って重要でして、それによってプレイヤーの構えが変わってきます。

例えば洞窟・森林の場合は、岩の突起や木の窪みに何かが置かれているのがお決まりです。
部屋やビルの場合は、机の影や額縁の裏などに念頭が置かれ易いです。
牢屋なら、だいたいベッドの一部や鉄柱が外れます。
このように世界観は脱出ゲーにおけるヒントであって、之を裏切ると上記のような「作者以外解らねーよ」となってしまいがちです。

で、今作の世界観はといえばファンタジーの遺跡探索モノ。
これは殆どの日本人ゲーマーの得意分野です。
日ごろの和製ゲーム生活で養われた発想力があります。
パソコンや金庫よりも石像や氷の道の方が解りやすい!

けして難易度の低い作品ではありませんが、解りやすく面白いのが今作です。
正解が解った時、「あー何で此処見逃してたかなー。なるほどねー」と唸る事のできるゲームでもあります。
攻略のために必要となる発想がドラクエレベルなので、ヌルゲーマーも安心な作品です。
そして、作者様の優れた技術が光り……

良作兼名作を非常に楽しませて頂きました。感謝感謝。


(なにが名作なのか、という定義はおいといて…)
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「ぷりおマジカル」「習作」

2009年07月07日
ジャンル:すさんだ現代人の心が生みだしたよくわからない何か
DL:作者様HP/ふりーむ!
制作者:

現代人代表のつどい


 紹介

(公開停止)
勇者けつぷりおの戦いを描いたよくわからない何かです。

>以上紹介文を転載


 レビュー
EASTERの作者様の前作です。


いきなりですが、本当にすいませんでした。
『フリーゲームの価値は絵や音だけで決まるものではない』
そんな簡単な定理を私は忘れていました。
EASTERをレビューした時、ふつうに今作は見た目でスルーしていました。
「くさやきゅう するには にんずうが たらない」
↑の言葉が何を意味しているのか理解できませんでした。
今は、深く反省しています。


冗談はさておき、短い作品ながら面白かったです。
個人的にはEASTERより好み。
EASTERがネタとドタバタとキャラクター性でストライクを狙ってくるのに対して、
今作は毒とシュールと自由さでプレイヤーにバットを振らせることなく試合を終わらせます。
気付いた時には、きのしたは宇宙の彼方へ……

「夢越しの空」

2009年07月05日
ジャンル:童話的ノベルゲーム
Dl:vector
制作:17

空から手のように伸びてくる


 紹介
之と律が完全に別々で作った童話的ノベルゲーム。
以下の二つがセットになってます。

●籠の旅人 -Yuki's story-
目が覚めると見知らぬ人、徐々に記憶をとりもどしていく僕、アレとはなにか、僕の知らない世界とはなにか。

このゲームは特殊なシステムを採用してますので
一度クリアしても終りが見えるまで何度でも始めることをオススメします。
(後書が出てきたら既読率100%です)


●トリノエ -Ritsu's story-
空から手のように伸びてくるトリノエ。無数の鳥が群がって、この雲を侵していく。
分岐ナシの短編オムニバス。


>以上紹介文より転載


 レビュー
趣の違った二作品が一緒に入った作品。
どうしてこういう形式になっているのかは謎です。
二作品とも不思議な雰囲気をもち、あわない人が読むのはかなり辛い作業だと思います。
ただよく判らない世界観に想像を膨らませるのが好きな人にはオススメできる作品です。


私は特にトリノエに感動しました。

空から伸びる手のような形の雲「トリノエ」。
襲ってきたり、危害を加えるものではない。
ただそのトリノエが、自身の重さに耐え切れずに降りてきたとき、
その中にはらんだミストのバランスが崩れて溢れ出してしまうのだ。
だからバランスが崩れる前に、ミストが危険なものに変化するまえに、鳥に食べさせる。
それが私達の役割で、生きるすべだ。

>以上作中より

"トリノエ"という気象現象のような超常現象のようなものを中心に不思議な世界を描いた短編です。
一度読み始めると圧倒的な想像力の渦に飲み込まれて、もがく事になります。
トリノエは勿論、そこに住む人間、大鳥に乗る少年、大地、海どれも私達の住む世界とは違っていて、理解しずらく、そして興味深いです。生っぽい異世界の塊、といった感じでしょうか。
宮崎駿作品を初めて読んだ時の気分を思い出しました。
是非とも同じ世界観の長編を読んでみたいと思わせる、異世界短編作品の良作です。

「帰省 ~川原純一の場合~」

2009年07月05日
ジャンル:ほのぼのショートストーリー
DL:vector
制作者:nope

故郷の風景と携帯電話と少女


 紹介
夏のある日、主人公の川原純一は故郷へと帰省しました。
駅前のバス停で出会った少女との、ちょっと不思議なショートストーリー。


>以上紹介文より転載


 レビュー
またまたショートストーリー。
本当にショートのレビューばっかですけど、好きなんだから仕方がない。
ちょっと気が向いた時にサラッとできる、そんなのが大好きなんです。
そして、今作は原案を思いついたその日にサラッと作られたゲームらしいですよ。

ストーリーは紹介の通り。故郷の風景が"我が町"という感じでほのぼのしてしまいます。BGMも気持ちが良いっす。
主人公は丁度通りかかったバス停で女の子に呼び止められ、携帯電話を貸す事に…。そこから3分程の物語。
ちょっと謎を残すような終わり方です。
だから初見は続き物の第一話なのかな? とも思いましたが、どうやらこれで一作品らしい。
あとは読んだ人が自分で完成させてくださいとのこと。

うん、こういう作品は大好きだ。

「モンスターデイズ」

2009年07月04日
ジャンル:ゾンビ少年の日常アドベンチャー
DL:ふりーむ!/vector
制作者:A.Tonbo

「あああ」は名前です


 紹介

モンスターの子供が主人公の、ファンタジー風ADVストーリーです。

  選択肢はありますが、複雑な分岐はなく、ゲームオーバーもありません。

  1話完結型のお話が7話+α収録されています。

  1話あたり10分~20分くらいで読み終わると思います。

  息抜き程度に、のんびりと暖かい目で読んでやってください。


>以上紹介文より転載


 レビュー
恍けたモンスター達の日常を描いたコミカルファンタジーADV。
もちろん主人公もモンスター。上の画像の右側、なべを被った少年です。他にも死神、魔女、ミイラ男など登場します。みんな何処か抜けていて、ハートフルなのが面白い。和やかなムードで笑わせてくれます。
形式としては、一話完結型の短編集。
どの話も気持ちの良い余韻を残しながら綺麗に締められ、絵本のように美しいです。
コミカルな中にも、案山子とのふれ合いや別れ、世界樹の秘密などしんみりとさせる話もあり良いアクセントに。

何と言うか…元気をもらえる作品です。
妙に人生に疲れている人にこそオススメ。